三価クロム化合物の濃度調整

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株式会社タイホー

B!

弊社では、製品を一から製造するだけなく、濃度調整などの加工なども承っております。今回は、1000Lコンテナに充填された三価クロム化合物の濃度調整を行った事例をご紹介したいと思います。

目次

依頼に至った流れ

今回ご紹介する事例は、お客様より「海外で製造した三価クロム化合物の濃度を調整してもらないか」というご相談から始まりました。

お話を良く伺うと、納入製品により濃度等の指標にばらつきがあり、そのまま使用すると製品として不良が発生することをご心配されておりました。

弊社も、別事業で三価クロム化合物は良く取り扱うため、慣れた商品でもあり、仕様を満たしているかの検査についてもノウハウがあったため、要求仕様を確認させて頂き、ご依頼を受けることになりました。

作業の流れ

調整を依頼された1000Lコンテナに充填された商品を、均一な濃度範囲に収める加工を行います。

今回は1コンテナではなく、数十ものコンテナを調整加工することになったため、なかなかの作業ボリュームとなりました。

サンプリング及び測定

まずはコンテナごとにサンプリング及び測定を行い、要求仕様との差がどの程度あるかを確定させます。

測定をする中で、コンテナ内の濃度分布の偏りも大きいことがわかったため、調整前に濃度の均一化を工程に追加したり、サンプリング方法と測定回数を変更するなど、当初の計画から作業手順を変更することにしました。(余談にはなりますが、ポンプでの液の循環ではなかなか液が均一にならないなど、今回のようなケースに関しては、サンプリングや撹拌方法に細々としたノウハウがございます。)

濃度調整

要求仕様との差が確定した所で、添加する水等の計算を行います。

計算後に実際の投入となりますが、今回のケースでは薄まりすぎた場合に調整が効かないため、「サンプリング→濃度測定→水添加→撹拌」という流れを複数回重ねる慎重な方法をとることにしました。

品質検査

この事例では、濃度と不純物の測定をご要望されていたため、コンテナ単位で濃度と不純物測定を行い、品質検査表を発行致し、こちらは原料の仕様保証としてご利用頂きました。

 

保管・出荷

調整が完了したコンテナは、外部の毒劇物倉庫に一旦保管し、後日チャーター便でご指定の場所に出荷致することになりました。

今回は単発ではなく、数十のコンテナを調整することになりましたので、上記の流れを回数を分けて対応致しました。

 

まとめ

簡単にではありますが、三価クロム化合物の濃度調整の事例をご紹介しました。

この事例では①濃度を指定濃度に調整する、②1000Lコンテナの荷姿で納品、③一定期間保管し、指定日に配送という3つのご要望に対応致しました。

弊社が対応できる製造委託は、一般的な複数原料を用いた化学薬品製造だけでなく、今回のような濃度調整などにも対応しております。

濃度や不純物といった商品の品質に直結する項目を、整えたい、測定したいなどのご依頼も承っておりますので、お気軽にご相談ください。

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