
弊社では、20L容器で製造を依頼頂くことが多いのですが、用途により20Lではなく、別の容量でご依頼頂くこともあります。今回は5Lの容器で製造をご依頼頂いた事例をご紹介致します。
目次
クロム酸の濃度について
今回ご紹介する事例では、クロム酸濃度は30%以下でご指定頂きました。
製造は濃度以外は通常のクロム酸水溶液と大きな差はありませんが、5L容器でのご指定だっため、通常とは充填や出荷の方法を変えることになりました。
(弊社では20L容器に充填を依頼されることが多いのですが、ご要望に合わせてドラムから1L程度の少量容器まで対応しております。)
製造の流れ
タンクにてクロム酸を溶解後に、自動充填機を用いて小分け充填作業を行います。
無水クロム酸を溶解
まずはタンクを使い、指定濃度でクロム酸を純水に溶解します。
品質検査
溶解が完了後に、品質検査を行います。
この事例では検査は滴定によるクロム濃度の測定と比重測定をご指定頂きました。
検査後に、結果を記載した品質検査表を作成します。
充填
検査に合格後、充填工程に入ります。
この事例では5L容器でのご指定頂いていたため、自動充填機のノズル口径とマウントを5L容器用に調整後に、小分け充填作業に入ります。
写真を比較すると分かりますが20L容器に比べ5L容器は二まわり程コンパクトであり、内径も約40mmと小さめ、そのため充填ノズルとのサイズが合わず対応できないというパターンが多いのですが、弊社では小容量タイプの自動充填も対応できるよう充填ノズルを加工しています。
少容量の容器を多量に配送する場合、輸送や納品時の荷崩れが発生する可能性が高まりますが、過剰に防止策を行うと梱包コスト増や納品後の取り回しに影響がでてしまうことがあります。
今回の事例では、お客様とご相談し、特殊な中敷きで滑り止めを行い、2段積みの上、ストレッチフィルムでラッピングを行うことで、輸送時の荷崩れを防止しました。
まとめ
簡単にではありますが、5L容器でのクロム酸溶液の小分けの事例をご紹介しました。
この事例では①容量を5Lに、②一括で納品という2つのご要望に対応致しました。
製造委託では、製品製造もさることながら、容量や梱包といった製品仕様でも様々なご要望を頂くことがあります。
弊社でも、皆様のご要望にお応えできるよう、設備機器の改善に取り組んでおりますので、お気軽にご相談ください。